菊姫

昭和60年代から、杜氏制度の崩壊をいち早く危惧し、酒づくりのできる社員を育てるため、将来の杜氏候補を養成する「酒マイスター」制度を導入した。蔵元の柳達司さんは、業界の異端児と言われ、その歯に衣着せぬ物言いで恐れられている。「とにかく日本酒業界はダメだ。安い米を使い、自分で精米しない。そしてアルコールを添加して薄めたがる。液化仕込みなんて、酒粕出ないんだよ?三増酒の方がまだマシだ」と手厳しい。「だいたい紙パックがいけない!ロマネコンティに紙パックがあるか?!」普通酒にまで兵庫県吉川町(よかわちょう)の特AAA地区の山田錦をふんだんに使用し、炭濾過をせず1年以上寝かせている。その酒はコクと旨味がたっぷりで、日本酒らしいクセのある味わい。初心者は難しいと感じるかもしれないが、酒通には垂涎の酒である。


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